“「1%でも可能性があるなら、とことんやってやりたい」”~心機一転を願った男の転職~

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第49回『クラブディープ谷九店』代表代行/遠藤さん

関東方面の田舎で生まれ育ち、ヤンチャな少年時代を過ごしていた遠藤さん。大学を中退した後に一般企業で働き、25歳で「なんとなく」で関西へと移住。そして「なんとなく」で選んだ店舗型の仕事から再び業種を変え、現在のSMクラブ『クラブディープ谷九店』へ辿り着いたのです。遠藤さんの考える、この仕事のやり甲斐とは……?

『クラブディープ谷九店』代表代行/遠藤さん始まりは「なんとなく」

―遠藤さんは、大阪の方ではないんですよね?

はい。実は、関東方面の出身なんですよ。大人になってからの移住なもんで、未だに全く関西弁が喋れなくて(笑)

―そもそも、なぜ大阪で仕事をしようと思われたのですか?

25歳の時に大阪に来たんですが、うぅ~ん……正直「なんとなく」なんですよね。何回か遊びに来て、街自体のエナジーというかパワーというか、そういうものに圧倒されまして。魅力のある街だなぁ、と思ったことがきっかけといえばきっかけでしょうか。

―勝手なイメージですけど、関東から大阪への移住って少々苦労された部分はあるんじゃないですか?人間同士の独特の距離感に馴染めなかったり、言葉の壁で疎外感を感じたり……。

いや、それはないですね。住んでる人たちがやっぱり面白いので、むしろ関東に居た時よりも心地いいくらいです。個人の資質なのかもしれませんが、僕にとって大阪はこのまま永住を考えているくらいマッチした土地ですね。

―このまま一生、大阪にいてもいいと(笑)ちなみに、今で何年くらい経ったんですか?

もう11年ですね。クラブディープ谷九店で働き始めて6年になるんですが、勤続の歴もちょうど同じ11年になるんですよ。

―ということは、前職も同じ業界で勤務されていたんですね?

そうなんです。以前は普通の無店舗型に5年くらい勤めて、店の代表をしていました。グループ店が18店舗ある、かなり大きな組織でしたね。ぶっちゃけ、今よりもかなり稼げてました。

―えっ!?では何故、転職をされたんですか?

これも実は「なんとなく」なんですよね……。クラブディープ谷九店に入ったのは、家から近いっていうのが理由といえば理由なんですが。

―(爆笑)せっかく稼げてた代表としてのポジションを捨ててまで転職した理由、それですか!?

もちろん、辞める時は絶対に給料が下がることは覚悟してましたからね。まあ、せっかくなら通勤がラクな店に移ろうかと(笑)それより何より、自分のことを誰も知らない店に行きたかったんですよ。心機一転というか……まあ、お金じゃないんですよね。

―それで業種をSMクラブに?

そうですね。経験がある業態の店だと、知り合いがいたりする可能性を考えて、客層もスタッフも被って無さそうなSMクラブにしました。

結果主義だから遣り甲斐がある!『クラブディープ谷九店』代表代行/遠藤さん

―そこまで徹底してるなら、違う業界の仕事に就くという選択肢はなかったんですか?

それは無かったですね。仕事自体は面白かったので、まだまだこの世界のことを知りたくて。この業界の経験としてはクラブディープ谷九店で2店舗目ですし、歴も言うほど長くはなかったので、もう少し極めたいとは思ったんですよ。

―なるほど。クラブディープ谷九店で働き始めて、仕事内容の違いみたいなところを感じたことはありますか?

正直、お客さんへの対応がまったく違うことに驚きましたね。ノーマルジャンルの店舗型とかって、本当に気軽にフラッと遊びに行く場所じゃないですか。業態の中で言えば、比較的ライトな感覚で楽しめる場所ですよね。対してSMクラブのお客さんは、真っ向勝負のガチンコ。気軽さが一切ない。

―そんなにも違いますか!まあ、SMはマニアなお客さんも多そうですからね……。

気軽に遊びには来ない分、それだけ深くて1回1回のプレイを大事にしてるという印象ですね。特殊な性癖を解放するためにやって来る分、こだわりも強いしとことん自分の道を極めてる人ばかりなんですよ。そういった人たちを接客することは、SMクラブの醍醐味ですし、仕事の面白さにも繋がってますね。

―とはいえ、モチベーションはそれだけではないですよね?前職より低くなったとはいえ、代表代行という役職ならば、給料の方もそれなりに貰ってたりするのでは?

うちは基本的には歩合制なので、月によってだいぶ変動があるんですよね。多い時なら100万円いくこともありますが、閑散期には歩合がなくてベースの50万だけってことも。まあ、その分だけやり甲斐があると言えばあるのですが。

―ちなみに、新人時代はお幾らくらいなんですか?

新人は一律、試用期間中は1日8000円ですね。

―それは業界としてはけっこう厳しめのスタート金額ですね。

言われてみれば、そうかもしれませんね。転職した途端にガクンとどころか急転直下で給料が低くなったので、どうしても前職のが稼げてたという感覚が抜けないんですよ。

―それでもやる気さえあれば、そのうち遠藤さんのように100万円レベルまでいける、と。

一般社員でも2カ月くらいで手取り30万はいくので、とにかく研修期間中は、修行だと思って頑張るしかないでしょうね。うちのグループは少数精鋭な分、上にいこうと思えばすぐいけるんですよ。店に対してどんな貢献ができるのかをしっかり考えることが大事だと思います。

―遠藤さんが今のポジションを得られたのは、どういった仕事ぶりを評価されたからだと思いますか?

僕の仕事の上でのモットーは「1%可能性があるならとことんやる」ということ。発想を豊かにして、常に他店との差異を意識することを心掛けています。その結果は、広告媒体でのランキングにすべて現れていると思いますね。クラブディープ谷九店の評価は、どこでも高いですよ。

―それは凄い!「なんとなく」で始めた仕事とは思えないくらい力入ってますね。

『クラブディープ谷九店』代表代行/遠藤さんスタートは「なんとなく」かもしれませんが、仕事に対して「なんとなく」でやってきたことは一度もありませんよ。こうして目に見えて結果が現れる分だけ、やる気さえ出せば確実にもっと上を目指せる仕事であることを実感してます。それが、一番のやり甲斐かもしれませんね。

―最後に、これを読んでいる方にメッセージをお願いします!

この店は、意欲的な人が向いていると思います。「こうしたい」「ああしたい」と自分から口に出して言えるかどうかが大事。自発的なタイプなら着実に上のポジションを狙えるし、稼げると思いますよ!

―ありがとうございました!

Interviewer もちづき千代子

編集・ライター。コンテンツ制作スタッフとして数々のジャンルを渡り歩いてきたフリーライター。業界に関わる様々な人々との広~いコミュニティを持つ。
Twitter:@kyan__tama