”一般企業以上の待遇で【夜のサラリーマン】として働ける”~東北からの上京者が語ること~
第60回『横浜LA LUNA -ラルーナ-』支配人 / 遠藤友也(34歳)入社3年目
2度の上京を経て辿り着いた場所
―― ナイトワークに身を置く方は必ず知っているであろう、日本国内で最大級の規模を誇るプリンスグループ。横浜駅からほどなくして到着するのは、そのプリンスグループが運営する【横浜LA LUNA -ラルーナ-】。支配人に話を聞いてみた。
「その当時は正直、ナイトワークに興味があったというよりも、寮付きですぐに働けるところを探していたんですよ。該当したのがナイトワークだったんです。かつナイトワークは高収入じゃないですか。初任給は30万円だったんです。」
――それが支配人・遠藤さんの一度目の上京であり、はじめてのナイトーワークだった。
「上京して数日間は友達の家に泊めてもらってたんですよね。そこで職探しの為に求人雑誌を広げたりして、キャバクラの求人を見つけて応募したらすぐに面接して、なんならもうその日から勤務がはじまりました。」
――1度目の上京で働き始めたところで、東日本大震災が起こり、地元へ帰ることとなった。しかし5年後、また上京することとなる。
「やっぱり地元は田舎なんですよね。東北の漁師町なので、何も無いと言えば違うかもしれませんが、稼いでいきたいことを考えると、違うと思ったんです。働き口が限られてしまいますし。その分お給料の設定が都会だと高いじゃないですか。」
――インタビューしている私も田舎出身なので痛いほどにわかる。とにかく職は選ばなければあるかもしれないが、これから長く暮らしていくことを考えると、どうしても都会に出ざるを得なくなる。
「2度目の上京はボストンバッグ1個で出てきました。必要最低限の着替えと下着と靴下と、ちょっとのお金だけでした。友達の家にまた世話になることになっていましたが、すぐにでも働き始めなきゃという状態でしたね。」
――2度目の上京の時に、現在のプリンスグループの横浜LA LUNAで働くこととなったのだそう。
「面接のことは今でも覚えていて、とてもフレンドリーな感じだと思いましたね。その面接で担当してくださった方は今の上司なんですけど、今でも良く面倒見ていただいてます。最初はワイシャツ1着しかなかったんですけど【揃えてあげるよ!】とその方に言われ、スーツとかベルトとかプレゼントしていただいたんです、面接日当日に。そのまま20:30にはホールに立っていましたね。」
――このスピード感は大手ならではなのだろう。今スグにでも働きたいという想いや熱意に応えてくれる柔軟性は、きっとナイトワーク業界の中で選ばれる理由の1つに違いない。
「実際に働き始めて感じたのは、今のプリンスグループは会社の規模が大きいことに加え、福利厚生や給与体系だったり、本当に【安心できる環境】だということです。もうナイトワークというより【夜のサラリーマン】ですね。普通のサラリーマンとして、働く時間が夜になっただけのような。一般企業並みに、もしくは一般企業以上に待遇は良いかもしれませんね。」
――一般企業で4大新卒の初任給手取りで言えば20万円と少し。一方、横浜LA LUNAでは30万円だったという。時間にもしっかりしているし、話を聞くところ、昼の一般職よりもかなりホワイトな環境だ。
「昇級は本当に早かったですね。2ヶ月目には副主任、3ヶ月目には主任になっていました。きっと経験者ということを考慮してくれたんでしょうけど、できたらできた分だけ正当に評価してくれているんだと感じましたね。それで1年も経たない内に副支配人になりました。」
――評価制度がしっかりしている、一生懸命やれば会社も上司も見ていてくれるというのが【安心できる環境】にも繋がっているのだろう。
「本当にやった分だけ認めてくれる会社ですね。それは私が経験者だったからというわけではなく、未経験者の方ももちろんです。一生懸命さは大事で、未経験者だとしても仕事に貪欲に取り組んで、できることがどんどん増えていけば正当に評価してくれます。今は幹部ポストにも空きがありますので、どんどん昇級できるというのが他のお店と違うところですかね。」
リニューアルオープンで想うこと
「うまくいかないことはやっぱりありましたが、その時はとにかく切り替えて次に繋げてという気持ちで乗り切ってきました。失敗したから次が無くなる訳ではなく、上司も相談に乗ってくれるので、挽回しようという想いが強かったですね。」
――1つの店舗として、1つの会社として、1人1人にあった目標を設定しているのだと言う。最近の企業ではブラザーシスター制度なるものが多く広まっているが、きっとそんなイメージで未経験者にとっても【見てくれている安心感】になっている。
「地元にいた頃は、支配人となった今のような暮らしを一切想像していませんでしたね。高校卒業前も、まわりのように受験勉強したり就職活動したりも全くせず、将来のビジョンもやりたいこともなく、ただ漠然としてました。進学ではなかったので、学校を卒業してしまったら働かないというわけにはいかず、1度目の上京に繋がって、それが今に繋がっていますね。」
――東日本大震災の後に地元に帰ってから2度目の状況までの5年は板前をやっており、スッポンを捌いたりマグロの解体ショーまで行える腕前とのこと。そのときから食にも興味が湧き、今ではおいしい食を探すことが自分へのご褒美の一部になっているそうだ。
「仕事ができるできないよりも、やっぱり気持ちの部分ですね。はじめはできないのは当たり前なんです、その中で【早く覚えたい!】【早く昇級したい!】という野心がある人がどんな職場でも活躍できると思います。野心ある人の方が一歩先を考えて行くんですよね。言われたことだけ淡々とこなすよりも、しっかり意見を持っていたりすると、店舗全体の改善にも繋がりますから。」
――20代の若い世代、30代の転職組、50歳手前の熟練者もいたり、年齢に捉われないという部分もお店の魅力。いろんな年代のスタッフがいるからこそ、店内であらゆる意見が飛び交って活性化している。
「【横浜の西口と言えば横浜LA LUNA】と認知されるように尽力していきたいですね。今回は横浜LA LUNAがリニューアルオープンしますので、かなり大きなチャンスが巡ってきたと思っています。それにはやっぱり新しい力が必要なんです。新卒の人でも職探し中の人でも、今やりたいことが見つかっていない、将来のことがわからないとしても、気を遣わずにどんどん連絡がほしいですね。未経験者さんにとってはナイトワークはハードルが高く感じるかもしれませんが、いくらでも話は聞きます。その中で少しでも興味を持ってくださったら、一緒にお店と会社を盛り上げてくれるようになってくれればと思います。」
2度の上京を経て、良い上司との出会いもあり、今の遠藤さんはいるのだろう。やさしそうな表情で支配人としての熱い想いをたくさん聞くことができたが、その経験の分を新しく来る世代と共存して、さらにお店と会社を発展させていきたいという想いが汲み取れた。
2019年2月14日、横浜LA LUNAがリニューアルオープン。新しい章が、幕を開ける。
アップステージ事務局の中の人です。