管理職を目指すなら知っておきたい「OJT」とは?
ナイトワークで管理職になれば、新人スタッフの育成である「OJT」も仕事の一つとなってきます。OJTとは、現場で仕事を覚えてもらうスタイルのこと。
新卒採用のように大量に新人が入ってくるケースでない限り、新人育成はOJTによっておこなわれます。
ナイトワークで管理職を目指すなら、まずはOJTとは何かについて知ることから始めましょう。
OJTとは? 新人を育てる2つのスタイル
OJTとは「On-the-Job Training」の略で、現場で一つ一つ仕事を教えていき、段階的に高度な仕事ができるようにする育て方です。
現場を離れ、研修で仕事を教える方法はOff-JT(Off the Job Training)といいます。
新卒採用のように、複数をまとめて教育するならOff-JTが有効ですが、必要に応じて少人数を採用するタイプの現場では、新人に対し先輩や上司が仕事を教えていく方法が主流です。
「OJTという言葉自体は聞いたことがある」というビジネスパーソンは多いのですが、OJTの正しい意味ややり方を知っている人は案外少なく、OJTが機能していない職場も少なくありません。
OJTに必要な手順と原則
OJTの目的は「現場で新人に仕事を教え、一人前にする」というもの。教える側は通常業務をおこないながら教えるため、忙しさが増してしまいます。
OJTの正しい意味は「やり方を一通り教える」のではなく「上司が部下に対し、知識や技術、マナーなどを計画的・継続的に教えていく」というもの。
たとえば「見て覚えて」「一度で覚えて」という教え方や、「店長と先輩では教えてくれることが違う」という教え方は正しいOJTではありません。それにより、求めるクオリティの新人に仕上がらない可能性があります。
正しくOJTをおこなうには、以下の4つの手順が必要です。
「やってみせる」
「説明する」
「やらせてみる」
「評価、追加での指導をする」
また、半年後、1年後にどのレベルまで仕事をできるようにするか計画を立て、「計画的」「継続的」に教育を続けていくことも重要です。
教育のクオリティを保てば、新人のクオリティも上がり、ひいてはお店の売上や業務の効率化などに貢献してくれるようになるでしょう。
OJTをおこなう際の注意点
OJTは上司や先輩が新人について仕事を教えていくため、「指導者によって教える内容・クオリティがばらつきやすい」「指導者の負担が大きい」といったデメリットがあります。
実際、人手不足や多忙を理由にOJTを正しく機能できていない企業が増えてきており、仕事や職場になじめない新人が早々に辞めてしまい人材が育たないという悪循環に陥っているのです。
OJTを機能させるためには、指導者によって教える内容にバラつきが出ないようにマニュアルを作るようにしましょう。
さらに、指導者は通常業務の他に指導もこなすことになるので、上司だけでなく職場の人たち全員で指導者へのフォローをおこなうことが大切です。
OJTは、使える人材を育てる大事な育成方法のひとつです。
ナイトワークで管理職を目指すなら、人材育成のノウハウについても押さえておきましょう。